クリスマスにRaspberry Pi 2 model Bがやってきた![2016年]インストール〜初期設定完全メモ with Mac

Raspberry Pi 2 model Bの画像

サンタクロースはあらゆる人の深層心理を読み解くメンタリスト。どんなニーズでも読み取って、ある人にはアクセサリー、ある人には最新ゲーム、織田裕二には世界陸上を、そして、セキュリティエンジニアにはハッカーを描いたアメリカの人気ドラマMR.ROBOT(正月にイッキ見しました。。)を、届けてくれる、最高にできたおじいさんです。

そんなサンタさんが僕にRaspberry Pi2 model B(最新のラズベリーパイです!)を届けてくれましたので、お正月休みを利用して早速開封して初期設定をしていきますので、ついでにメモ。

事前準備

必要機材を揃える

ラズパイは真冬にもかかわらず基盤むき出しの、いわゆるマッパなので、いろいろと必要機材を足して上げる必要があります。
とりあえず以下のものがあれば一通り問題なく進められるかと。

  • HDMI接続のディスプレイ
    HDMI接続できる機器なら、TVでもプロジェクターでも何でもOKです。
  • microSDHCカード
    ラズパイとの相性があるらしいので、選び方は重要です。海外のサイトなども見ましたが、Transcendの上記カード16GBが一番実績ありました。というか、僕が問題なく使えたので証人です。
  • 無線LAN USBアダプタ
    あんなちっこいラズパイさんに、ぶっといLANケーブルをさすなんて虐待です!無線LANでスッキリつなげるようにしてあげましょう。
    無線LANアダプタはなるべく省電力なものを使わないとラズパイさんの使う電気が不足して動作が不安になっちゃいますので、省電力で利用実績のあるPLANEXさんのものを選びました。
  • 給電用のmicro USBケーブルとコンセントアダプタ
    これはスマホやガジェットに付いてくるケーブルで十分ですね。パソコンのUSBポートからの電力供給では電流が足りないので、1A以上供給できるコンセント-USB変換アダプタが必要です。これもiPhoneやスマホ付属のコンセントアダプタで十分ですね。
  • 基本的にキーボードだけでも操作できるようにできていますが、USBマウスもあるとGUIでのインストールや設定も楽に操作できそうです。

OS(Raspbian)をmicro SDカードに焼く

公式サイトからNOOBSという簡単OSインストールツールをダウンロードしてきます。この子が仲介してRaspbianを簡単にインストールすることができるので、初心者は迷わずこれを使えと公式サイトにありますね。

Download NOOBS for Raspberry Pi

あとはこれをダウンロード、解凍して、MS-DOS(FAT)形式でフォーマットされたmicroSDHCカードにコピペしてあげます。
(解凍したNOOBSフォルダの中身をコピーですので注意してくださいね。)

Raspbianインストールと初期設定

事前準備が整ったら、いよいよRaspbianのインストールをしていきます。

インストール (ネットワーク無し環境で)

まずはOS Raspbianをインストールして初期設定をしていきます。
今回無線LAN USBアダプタを購入しましたが、有線LANケーブルが家にありませんので、無線LANの接続設定が完了するまではネットワーク接続無しの状態でインストールを進めていくことになります。

インストール手順

  • まずは、ラズパイ本体にキーボード、無線LAN USBアダプタ、NOOBSをコピーしたmicroSDHCカード、HDMI接続ディスプレイを接続し、“最後に”電源のmicroUSBケーブルを接続します。
  • NOOBSが起動し、OSインストールを促されますので、Rasbianを選択して、「install」ボタンを押してOSインストールを開始します。

NOOBSインストール画面

Rasbianインストール中

  • しばらくたつと、OS(es) installedという表示でOSインストールが完了しますので、OKを押すと、自動的に再起動がはじまります。
    Raspbianインストール完了

Rasbberry Pi Configurationの初期設定

  • 再起動後は一気にGUIのデスクトップ画面が起動します。この画面でMenu > Preferences > Rasbberry Pi Configurationを起動し、初期設定メニューを表示してください。MenuはキーボードのWindowsマークを押すと表示されますので、マウスが無い方は試してみてください。
    Rasbianのデスクトップ画面から設定メニューを開く
  • Rasbberry Pi Configurationで以下のように設定を行っていきます。
    • Systemタブの設定
      Rasbperry Pi System設定

      • Filesystem
        Expand Filesystemを押して、SDHCカードの全ての領域をラズパイが使用できるようにします。ただ、NOOBSを使用している場合は初期状態でこの設定が行われている状態になりますので、ボタンはグレーアウトしています。
      • Password
        ラズパイはIDとパスワードの初期設定がすべて共通ですので、セキュリティのためにもパスワードは独自のものに変更したほうが良いです。
      • Boot
        電源投入後はGUI画面でなく、コマンドライン(黒い画面)で操作するCLIが選択されるようにTo CLIに変更します。
    • Localisationタブの設定
      Raspberry PiのLocalisation設定

      • Locale
        Raspberry PiのLocale設定画面
        US(アメリカ)のen(英語)で文字コードはUTF-8を使用するように設定します。エンジニアたるもの英語設定でLinuxを扱えるようにならなければ!という意気込みを込めています。自信はありません。
      • Timezone
        Raspberry PiのTimezone設定
        AsiaのTokyoを選択します。
      • Keyboard Layout
        Raspberry PiのKeyboard Layout設定
        使っていたのがDellのWindows用USBキーボードでしたので、たぶんこれだ!という勘でJapanのJapanese(OADG 109A)を選択しています。下のType hereというところで試し打ちできますので、記号など怪しいなと思う文字を実際に打ってみてください。
  • 最後に右下のOKボタンを押すと、再起動(reboot)をするように促されますので、再度OKを選択し、設定変更を実行します。
    Raspberry Pi Configurationの設定完了、再起動
  • CLI(黒い画面)で再度起動し、ログインのためのユーザーIDとパスワードを確認される画面が起動してきます。ラズベリーのアイコンがなぜ4つ並んでいるのかは分かりませんが、設定変更したパスワードを使ってログインしてみてください。
    CLIでのRaspberry Pi起動画面
  • これで一通りの基本設定は完了になります。

GUIとCLIのインターフェース切り替え

CLIの黒い画面で起動するように設定しましたが、GUI画面が使いたい時には、startxコマンドでGUIが起動できます。
Raspbianでstartxコマンドを使用

反対に、GUI画面からCLIに戻りたい場合は、GUIのMenu > Shutdown > Exit to command lineと選択していきます。
GUI画面のMenu shutdown

ShutdownメニューでExit to command lineを選択

無線LAN設定

ラズパイ本体で操作する最後の設定は無線LANをつなぐことです。ラズパイがネットワークに繋がってしまえば、あとはMacなど別の端末からsshでラズパイに接続して操作することができるようになりますので、最後のひと踏ん張りです。

まず大前提である無線LAN USBアダプタがきちんとRaspbina OSに認識されているかを確認します。

僕が今回使用する上述のPLANEX Wireless Adapterが表示されていますので、問題なくアダプタが認識はされているようです。

次に、wpa_supplicant.confファイルに、自宅のWiFiのSSIDとパスワードを追記します。パスワードが平文で直打ちだとセキュリティ上なんかあれなので、以下のwpa_passphraseコマンドを使って暗号化した状態で設定ファイルにWiFiパスワードを記載します。
(下記のYOURSSID、YOURPASSPHRASEの部分はもちろんあなたのお宅のWiFiのSSIDとパスワードに書き換えてくださいね。)

すると以下のようにwpa_supplicant.confnetwork={}の部分が追記されます。ただ、#psk=YOUR_PASSPHRASEのところに平文のパスワードがコメントアウトで書かれていて、これでは暗号化した意味が無いので、この行は削除してください。

あとはsudo rebootでOS再起動し、ネットワークの設定変更を反映すると、WiFiに接続していることが確認できるはずです。wlan0のinetにローカルIPアドレスが振られていれば完了です!

ssh設定

普通にサーバーにログインする場合と同じようにMac側からsshログインできます。これでようやくMacなどの端末からアクセスできるようになりますね。USB接続で使った有線キーボードとMacのキーボードの打感の違いΣ(゚Д゚)を噛みしめてください。

毎回パスワードをうつのが面倒くさいので、ssh-copy-idを使って、手元端末の公開鍵をラズパイに登録すると、次回からパスワード入力を省略できるようになるので便利です!

さらに、ログインのたびにラズパイのIPアドレスを打ち込むのも面倒なので、手元端末の~/.ssh/configファイルにラズパイのログイン情報を登録します。

そうすると、ssh piと打ち込むだけで簡単にラズパイにログインできるようになりますので、とってもオススメですよ!

最後に、無線LANの設定によってssh接続の反応が時々悪くなる問題の対応として、無線LANのパワーマネジメント機能をOFFにする設定を行います。
(sshを普通に使っていて、しばらく何も入力をしないで放置すると、次回の入力時に入力が10秒ぐらい待たされてイライラしてしまうアレのことです。)

最初は8192cu.confファイルがありませんので、新規作成になります。

ファイルを作成したら再起動しましょう。これで快適なssh接続を行えるようになります!

パッケージ類のアップデート

ひとまずOSインストール、初期設定、ssh接続ができましたので、最後にOSのアップデートをしてラズパイの初期設定をしめくくりましょう。

apt-getコマンドを順にたたいてRasbianを最新の状態にして、再起動してあげます。

ちなみに、sudo rpi-updateというRaspberry Piのfirmwareのアップデートコマンドも合わせて実行すると説明されているブログがいくつもあったので、その通り実行したところ、Raspbian OSを再起動するとブート時に以下のエラーが発生して起動できなくなってしまいました。原因は海外サイトを見ても、SDカード起因説や電源供給起因説など諸説ありますが、はっきりした結論は出ていないようでした。sudo rpi-updateを実行される場合は自前にバックアップを取るなど、注意して実行したほうが良さそうです。

ディスプレイ無しでラズベリーパイを起動、Macからssh接続する

ssh接続もできるようになりましたので、あとはラズパイ本体からたくさん生えているコードを、電源以外すべて引き抜いて運用できるようにします。

まずは、sudo haltコマンドをsshから入力し、Raspbian OSを停止させます。この状態で電源をコンセントから抜くことができますので、HDMIケーブル、キーボードのUSBコードを引き抜きます。

これでラズパイ本体にはmicroSDHCカード、無線LAN USBアダプタ、電源コードのみの接続になりますので、非常にスッキリした状態になります。ラズパイくんも喜んでいますね\(^o^)/

あとは、再度電源をコンセントに接続します。ディスプレイがありませんので、ラズパイ本体の様子をみて起動状態を把握するしかありませんが、最初はオレンジ色と黄色のランプが両方共に点滅している間はOSが立ち上がっている状態です。

Raspberry Piの起動中の状態

だいたい10〜20秒ぐらい経過するとオレンジ色のランプのみの点滅・点灯になります。

OS起動完了後のRaspberry Piの状態

基本的にこの状態でssh接続可能になっていますので、Macなどの端末からssh接続を試みて下さい。

ということで、これにてラズベリーパイ焼き上がりです!

最後に

こんなに小さいのにパワフルに稼働してくれるRaspberry Pi 2 model Bがやってきていろいろとやりたいことが膨らんでいます!

IT業界で流行の機械学習にも興味がありますので、Raspberry Pi 2と機械学習を合わせたガジェット的なものを作っていきたいと思いますので、乞うご期待下さい!

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